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長野県信濃美術館・東山魁夷館 [子どもとアート]

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 ロンドンにいた小学生時代、一番身近でよく目にする絵はマリア様やイエス・キリストを描いた宗教画だったように思う。聖書の一場面を描いた宗教画は何だかおどろおどろしく、教会や美術館などでおっかなびっくりで親の背の影からその類の絵をよく見ていたが、決して好きにはなれなかった。そんなとき家のブックスタンドによく飾ってあった東山魁夷の画集。西洋画とは違う独特の色とやわらかいタッチで描かれたその静謐な世界は、宗教画とはまったく違って心やすらぐもので、よくその画集に見入っていた。

 ということで、一度行ったことはあったのが、もう一度見に行きたいと思って信州旅行ついでに長野県信濃美術館・東山魁夷館へ出発。突然真夏のような天候に変わってしまったGW中日、善光寺周辺は多くの観光客でにぎわい、車も裏道を通らないと大混雑。お腹が空いていると子どもが暴れそうなので、まずは近くのおそばやさんで腹ごしらえ。ついでに善光寺の門前町をぐるり一周。

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 古くからある小さな商店も「まちかどミニ博物館」と称してウィンドーにちょっとしたものが飾られたり、昔の商家や蔵を利用しておしゃれなショップ街に改装したりと、日本風のもの、古いものを生かした善光寺の町おこしはいつも上手だと感心する。変に洋風にして安っぽくひなびてしまった全国各地の観光地はぜひ見習って欲しい。

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 善光寺のお寺自体も大変立派で見がいがある。庭も広く木や花があちこちに。境内は人であふれていても、庭には案外人が少ないので穴場。

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 目的の東山魁夷館は、善光寺の隣。今回のテーマは「魁夷がみつめた四季」で、子どものころよく画集で見ていた京洛四季の桜や紅葉の絵が展示されている。日本画特有の岩絵の具で描かれているためなのか、なんともいえない奥深い色彩。娘、町巡りでややお疲れ気味だったが、桜の花びらが地面に散ったところを描いた「行く春」が気に入ったよう。この美術館、館内一面ガラス張りのところから信州の緑の山々が見えるのだが、それこそ額に入った絵のように美しく、晴れた日はここを見るだけでも満足感いっぱい。

 私の心に深く残っているように、娘にも東山魁夷の絵は心に残るのだろうか。わが家の本棚には東山魁夷の「春」をテーマとした小さな画集が1冊。
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コメント 2

toko

私も小中学生の頃から東山魁夷が大好きです^^
近くまで行きながらまだ美術館へ足を踏み入れていないので
今度信州へ行く時には絶対に行きたいです。
お嬢さんも気に入られたんですね。
私も息子に見せてあげたいです。
by toko (2010-05-14 20:32) 

snowy

tokoさん>東山魁夷がお好きならぜひぜひお訪ねを! 絵はもちろん、美術館自体のロケーションも素敵で、お子さんも楽しめると思いますよ♪
by snowy (2010-05-15 11:23) 

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